個展『日々の貌』

2021年12月09日 10:33

明日から個展『日々の貌』が始まります。

普段、僕は静物画を描く事(主に卓上や床の上にあるモノたちが時間に包まれ光と重力に動かされていく様をその時々の自分で翻訳をしながら支持体の上に絵具を乗せて追いかけていく事)を主としています。観察とその結果に基づく事実と、自己の原風景と性質からくる思想(想像)の範囲の境目を彷徨いながら描いています。それは日々の当たり前の中からその側面や裏側について想いを馳せる行為でもあります。

そんな自分が以前、画家山口薫が描いた愛犬『クマ』の絵に出会い、何とも例え様のない魅力を感じました。それは絵の雰囲気と言えばそうであるし、描かれた愛犬のフォルムから感じる愛嬌と言えばまたその様でもありました。
改めて愛猫の表情や仕草を眺める時間が増えた時、その事を思い出し、自分の愛猫を描くきっかけとなりました。一匹の猫の『表情』や『佇まい』を追いかけてみるとそれは様々で本当に面白く感じられました。

今回の個展では愛猫の貌(かお)を主なテーマとしました。絵の前にお立ち下さった方々に、何かを感じて頂けましたら幸甚です。永善堂画廊さんのご協力により意外な演出も試みましたので、是非御高覧賜ります様宜しくお願い申し上げます。

石田淳一

※永善堂画廊ホームページ
https://eizendo.com/news/4059/

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